幻影

 

 

凍えるほどに寒くて

この身体を抱き締めた

あなたが足りない

ここにいない

 

淋しさに泣いてしまいそう

優しく伸ばされる

その手がないだけで

 

哀しさに凍ってしまいそう

甘く溶かしてくれる

腕を求めているから

 

欲しくない

あなたしか

 

どれほどに望んでいるか

どれほどに願っているか

 

だって愛しいから

こんなにもあなたを

愛しているから

 

冷えた大気の中に

ただ 我が身を抱き締めて

あなたを待つ仔猫がいる

「気づいて」と鳴きながら